「障害者手帳がないから無理」と諦めていませんか?要介護認定で税金が戻る「障害者控除」の活用法
2026/02/27
「親に介護が必要になったけれど、障害者手帳は持っていないし、税金の控除なんて関係ないよね……」
「数年前から介護をしているけれど、今さら過去の税金はどうにもならないよね?」
もしそのようにお考えなら、非常にもったいないかもしれません。
実は、「障害者手帳」を持っていなくても、「要介護認定」を受けていれば障害者控除を受けられる可能性が高いのです。
しかも、知らずに払いすぎていた税金は過去5年分まで遡って取り戻すことができます。
今回は、意外と知られていない「障害者控除対象者認定」の仕組みと、損をしないための手続きについて解説します。
「手帳」がなくても控除は受けられる
一般的に、障害者控除は「身体障害者手帳」などを持っている人が受けるものだと思われがちです。
しかし、実はもう一つのルートがあります。
それが、自治体が発行する「障害者控除対象者認定書」です。
65歳以上で、寝たきりの状態や認知症など、自治体が定める基準(要介護認定の状況など)を満たしている場合、
障害者に準ずるものとしてこの認定を受けることができます。これがあれば、手帳がなくても確定申告で障害者控除を適用することが可能です。
過去5年分は「今から」でも間に合います
「もう何年も前から介護しているから、過去の分は諦めるしかない」と思っている方も多いですが、
税金には「更正の請求」という手続きがあります。
この制度を使えば、過去5年間に遡って申告をやり直すことが可能です。
知っているか知らないかだけで、還付される金額が数十万円単位で変わることも珍しくありません。
もともと払う必要のなかった税金ですから、正しく手続きをして取り戻しましょう。
税金以外にも大きなメリットが
この控除を適用して所得が下がること(あるいは住民税非課税になること)で、
税金以外にも以下のような負担が軽減されるケースがあります。
・介護保険料の引き下げ
・後期高齢者医療制度などの保険料軽減
・医療費や介護サービスの自己負担限度額の引き下げ
このように、単なる「節税」の枠を超えて、家計全体の負担を軽くする強力な手段となります。
手続きのステップ:まずは自治体へ
手続きは決して難しくありません。以下の流れで進めます。
1.自治体の窓口で相談: お住まいの市区町村(介護保険課など)で「障害者控除対象者認定書」が発行可能か確認します。
2.認定書の申請: 申請後、1週間程度で書類が発行されます。
3.還付申告(確定申告): 認定書を持って、税務署または税理士を通じて申告を行います。
自治体によって認定の基準や申請方法が異なる場合があるため、まずは一度窓口へ問い合わせてみるのが第一歩です。
まとめ:諦める前にまずは確認を
「要介護認定」を受けているご家族がいる場合、それは税金や保険料を安くできるサインかもしれません。
・「手帳」がなくても認定書で控除は受けられる
・過去5年分は遡って取り戻せる
・税金だけでなく保険料なども安くなる可能性がある
「自分たちのケースはどうだろう?」と少しでも疑問に思われたら、早めに確認することをおすすめします。
払いすぎた税金を取り戻し、これからの介護費用に役立てていきましょう。
動画で詳しく見たい方はこちら:
【執筆者】
この記事を書いた人 執筆者:吉村 匡史
吉村税理士事務所の代表税理士。お役様に役立つ税金の知識を分かりやすくお伝えします。
【監修者】この記事を監修した人
監修者:吉村 匡史(吉村税理士事務所 代表税理士/税理士登録番号 第135285号)
広島市で税理士事務所を開業して約9年。現在60社の顧問先を担当。
【専門分野】会社設立・創業融資/資金繰り改善/財務コンサルティング
日本政策金融公庫・地元金融機関との連携による創業融資支援を得意とし、
これまでに約50件の創業をサポート。
「数字がわかると、経営判断は驚くほどラクになります。
決算書を”提出するための書類”で終わらせず、次の一手を決める材料に
変えていただくことを大切にしています。」
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