創業の基礎知識(個人事業主編)
創業の基礎知識(個人事業主編)
全自動クラウド会計だからって安心してはダメ!
こんばんは、税理士の吉村です。
クラウド会計の発展や国税庁の確定申告作成コーナーの充実などにより、
確定申告を行うハードルは一昔前に比べ、かなり下がってきています。
給与所得のみの方は、医療費控除や寄付金控除(ふるさと納税)を確定申告することがありますが、
ネット上で指示された通りに入力すれば確定申告書を作成できるようになっています。
専門知識なんてまったくいりません!
しかし、それはあくまで給与所得者に限ります。
個人事業主は違います!!
簿記の知識が全くない方が、「素人でもできます」とうたっている会計ソフトを使ってみたところで
相当時間を取られた挙句、信憑性のない決算書ができること間違いないでしょう!
ちなみにfreeeというクラウド会計ソフトを使って
経理をしている方の確定申告をご依頼いただいたときのことです。
記帳されているご本人は
「入力しているものは間違いない。だけど銀行残高も合わないし、
どうやって合わせればいいかもわからない。これでは確定申告は自分ではできそうにない。」
ということご相談に来られました。
帳簿の中身を拝見してみると・・・。
・二重に計上されている部分がある
・そもそも入力がされてない月がある
・経費になるものを経費にしていない
・経費にならなものを経費にしている
・発生主義ではなく現金主義でやっている
・勘定科目がバラバラ
などなど・・・。
ぱっと見ただけでこれだけの間違いがありました。
ご自身で会計を理解しようとし、努力することは素晴らしいことです。
しかし、このまま確定申告していたらと思うと、ぞっとします。
簿記や会計の知識は難しいものではありません。
しかし、一朝一夕で身に付くものでもありません。
もちは餅屋にではないですが、確定申告は税理士にお任せいただければ、
お互いにとってより良い結果を生むのではないかと考えます。