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創業の基礎知識(法人編)

利益が出てるのに資金が足りない理由とは?数字が苦手な社長さん向けにやさしく解説します

「うち、黒字なんですよ。でも通帳の残高が減ってるんです。」

「税理士さんには利益出てますねって言われたのに、支払いがギリギリでヒヤヒヤしてる…」

こんなことありませんか?

決算書を見れば利益は出ている。でも、現金が足りない。 このズレに違和感を覚える社長さんって、けっこう多いんですよね。

私たち税理士事務所のスタッフとしても、こうした場面で「利益と資金は違うんですよ」とお伝えすることがよくあります。

今回は、数字がちょっと苦手な方でもわかるように、利益と資金の違い資金が足りなくなる理由、そして対策を、実務目線でやさしくお話ししていこうと思います!

ぜひ、ご覧ください。

まずは「利益」と「資金」の違いから

利益って何?

帳簿上の計算で出てくる儲けのことです。売上から経費を引いた金額で、税金の計算にも使われます。

たとえば、

・売上:100万円

・経費:70万円(人件費、家賃、仕入など)

利益:30万円

この「30万円」が利益というわけですね。でも、これがそのまま会社に残るわけではないんです。

資金(キャッシュ)って何?

実際に会社の口座にある使えるお金のことです。ですが、この使えるお金というは利益が出ていても、手元にないことがあります。

どういう意味か説明しますね。

たとえば、

9月に100万円の仕事をした → 売上として計上(=利益が増える)

・でも、入金は11月末(末締め翌々月払い)

この間、会社の口座にはお金が入ってきません。でも、給与や家賃などの支払いは待ってくれないですよね。

このように、売上として認識するタイミングと実際の入金のタイミングがズレることで、利益があるのに使えるお金がない、という現象になります。

資金が足りなくなる“あるある”な理由

ここからは、実際に資金が足りなくなるよくあるケースをご紹介します。

売掛金の回収が遅れている

「売上は立ってるけど、まだ入金されていない」

これは先ほどの例で取り上げた内容ですね。

特にBtoBの取引では、支払いサイトが長い会社も多くて、末締め翌々月払いなんてこともあります。

帳簿上は売上が立っていても、現金が入ってくるのはずっと後。 その間に支払いが重なると、資金が足りなくなってしまいます。

設備投資で現金が一気に出ていった

たとえば、社用車を300万円で購入した場合

・帳簿上は「減価償却」で6年に分けて経費にする → 年間50万円ずつ経費になる

・でも、現金は一括で300万円出ていく

つまり、帳簿には少しずつしか反映されないのに、現金は一気に減るということです。 「利益は出てるのに、通帳がスカスカ…」という状態です。

借入金の返済がある

銀行から借りたお金は、毎月返済しますよね。

利息は経費になる

・でも、元本の返済は経費にならない

帳簿上は利益が出ていても、返済で現金が減っていくということです。 このあたり、意外と見落とされがちです。

在庫が増えている

商品を仕入れても、まだ売れていなければ「在庫」です。

・帳簿上は「資産」として残る

・でも、現金はすでに出ていっている

つまり、現金がモノに変わってしまっている状態ですね。 売れなければ、資金は戻ってきません。

利益率が低い or 固定費が重い

売上が増えていても、利益率が低いと現金が残りません。

たとえば

・売上:1,000万円

・経費:950万円 → 利益:50万円

この50万円から税金や返済をすると、ほとんど残らないこともあります。

また、家賃・人件費・保険料などの固定費が重い会社は、売上が少し落ちただけで資金繰りが厳しくなってしまいます。

資金繰りを改善するために社長ができること

ここからは、数字が苦手でもできる「資金繰り対策」をご紹介します。

資金繰り表をつける

「資金繰り表」とは、毎月の入金と出金を一覧にした表のことです。Excelでも手書きでもOKです。まずは「見える化」することが大事です!

最低限、以下を記録してみてください。

入金予定(売掛金の回収など)

出金予定(給与、家賃、借入返済など)

月末の残高見込み

「利益が出てるから大丈夫」ではなく、現金の流れを管理する習慣が大切です。

売掛金の回収条件を見直す

支払いサイトを短くする(翌々月払い → 翌月払い)

前金、分割払いを導入する

・請求書の発行タイミングを早める

売上よりも、入金のタイミングが大事です。

設備投資は慎重に

リースやローンを活用して、資金の一括流出を防ぐ

買う前に、資金繰り表でシミュレーションしてみるといいです!これだけでも、失敗を防ぐことができます。

借入金の返済計画を立てる

・元本返済も含めたキャッシュフローを意識する

・必要ならリスケ(返済条件の見直し)も検討する

帳簿に出てこない支出だからこそ、資金繰り表でしっかり管理しておきたいですね!

在庫管理を徹底する

・過剰在庫を抱えない

・売れ筋商品に絞る

・回転率を意識する

在庫は現金がモノに変わった状態です。売れなければ資金は戻ってきません。

まとめ:利益だけ見ていると、資金ショートすることも

「黒字なのに資金が足りない」 これは、帳簿と現金の動きの違いを理解していないと起こる現象です。

大切なのは、利益だけでなく資金の流れを見て判断することです!

資金繰り表をつけるだけでも、会社の体力が見えるようになります。ぜひお試しください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

【執筆者】

この記事を書いた人 執筆者:上ヶ迫 歩

 吉村税理士事務所のスタッフ。お役様に役立つ税金の知識を分かりやすくお伝えします。

この記事を監修した人 監修者:吉村 匡史(代表税理士)

 広島の吉村税理士事務所・代表税理士。特に広島での会社設立・創業支援に力を入れており、地域の起業家を全力でサポートしています。>>代表プロフィールはこちら

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